認知症の義母がまた転び・・第39話

要約

義母が朝の6時にトイレを出たところで転倒しました。また(3月初めと先週に転んだばかり)仰向けに転んでいて、起こそうとしても重くて苦労しました。歩けないほど足が不自由でないのに、転ぶ・・認知症のせいでしょうか。なんとかベッドに戻したものの、我が家のこれからに暗雲が立ちこめています。

本題

土曜日の朝、6時にトイレを出たところでまた転倒しました。夢うつつに義母の「○○ちゃん、○○ちゃん」と家内を呼ぶ声が聞こえていました。まず私が目覚め、慌てて階下へ降りたところ仰向けに転んでました。

トイレは終っていたらしく、ペーパーを下着に挟んだままでした。下着を中途半端にあげたまま歩こうとして転倒・・先週と同じパタンです。家内も急いで降りてきました。会社員だった長年の習慣で、土曜はゆっくり寝ているのですが、今日は義母の転倒で早起きと相成りました。

そう言えば、昨日の夜、家内が「お母さん、夜中にトイレのときに転ぶかも知れないね」と話していたのを思い出しました。やっぱりそうだったか・・。

まず、家内が義母を起こそうとしたのですが、重くてびくともしません。慌てて私も加勢して起こそうとしました。いやいや100歳の割に重いこと、びっくりです。二人ではかえってやりにくいので、私が単独で義母の両脇を背中から抱えてなんとか起こし、立たせました。

それからそのままベッドに運びました。・・重かったですね。これが毎日ではかなりの負担です。介護の講習を受けようか・・そんなことが頭をよぎりました。先週、アバラ骨(肋骨)を骨折したばかりなので、たいそう痛がりましたが、そんなことはお構いなしに無理矢理ベッドへ。「あ痛たた」を連発する中で全くそれを無視。自分の体力と怪我を心配しながらの在宅の老老介護・・綱渡りのような早朝の介護です。

ベッドに寝かせ、蛍光灯を消してフィニッシュ! 取り敢えず一段落です。家内が言うには、痛み止めを2週間、毎食後に飲ませることになっているが、夕食後から翌朝の起床までの間隔が長いので痛がるのは仕方がない、と。・・どうしようもないので我慢してもらうしかないわけです。

義母は、痛いのをなんとかしてくれ、の一点張り。可哀想ですが、朝食後の服用を待つしかありません。・・家内と話している内、10分ぐらいして義母は静かになりました。・・どうやら残りの睡眠時間を消化しているようでした。今日は午前中に整形外科の予約日なので、連れて行くにしても、痛がって歩けないと言うかも知れないねと二人で話しました。

そのうち目が覚めてしまい、休日にもかかわらず早起きとなってしまいました。今日は早朝で土曜だからまだ良いけれど、これが仕事に行く日の深夜(草木も眠る丑三つ時)なら最悪です。こんなことは運を天に任せるつもりで楽観的に考えてましたが、なんとかなる問題ではないとやっと分かりしました。

寝不足で仕事でミスをして組織に迷惑をかけるかもしれず、また、通勤の途中、ぼーっとして自転車と衝突するかもしれず、ヤバい感じです・・。二人で話し合って、取り敢えず、手すりを増やすことにしました。でも、直ぐの設置は無理か・・。

介護用品のカタログに掲載されている、手すりをレンタルして義母の転倒リスクを少しでも軽減することにしました。

家内が義母に添い寝をすることは想像もしたくないですね。38話でも綴りましたが、有吉佐和子の『恍惚の人』では主人公である奥さんが義理の父のためにそうしてました。でも、そこまでやるような時代じゃないと思います。いざとなればヘルパーさんを頼めば良いと考えています。とは言っても、家内はいよいよの時、やるかも知れません。しかし・・私は可哀想でとても同意できないと思います。

親は大事だけど、家内の精神的消耗が怖いですね。世の中には献身的にやり抜く方がおられるとは思います・・。やっぱり、家内の義母への添い寝はなんとしてもやらないで済ませたい。

私としては、そうならないように簡易トイレの導入とか、いろいろ考えて。・・とは言っても万が一、寝たきりになると、家内が早朝の尿や排便の確認をやることになりますか・・在宅介護者の放棄できない使命ですね・・。

朝食後、家内が義母をタクシーに乗せて整形外科の医院へ出発。私はワンちゃんと散歩です。今日は肌寒いのでワンちゃんに薄手の服を着せました。4年前に中型の1匹の寿命が尽きて、いまは小型の1匹と暮らしています。保護犬を飼いたいのですが、高齢者はほとんど里親の対象外なので残念です。まかり間違って平均寿命15年とのころ19年も生きたら、こっちが先にあの世やも知れず、やっぱり無理か・・。

散歩から戻ってから、ほどなくして家内と義母が戻ってきました。異常なしでした。今朝の転倒については問題なしの見立て。痛み止めが効いたのか、義母は行く前と打って変わりいつものように元気いっぱい。早朝、転んで大騒ぎだったこともすっかり忘れています。それはそれで幸せなことです。

義母にとって嫌なことを認知症だから忘れるし、もしも忘れなければ迷惑を掛けてるからと義母は、暗い気分になるでしょうね。結局、認知症と高齢を組み合わせて考えると、いまは認知症のままがマシと言うことになりますか・・なにか変だけど、それしかないですね。

第39話を有り難うございました。

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